日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

ジル・ドゥクレール教授講演会「パトリス・シェロー演出のラシーヌ悲劇『フェードル』における剣」

http://www.waseda.jp/enpaku/event/index.html
講師:ジル・ドゥクレール氏(パリ第3大学演劇研究科長、教授)*1
日時:2014年3月3日(月)午後2時30分より
会場:早稲田大学 6号館 3階 318レクチャルーム
【入場無料・予約不要・通訳付き】

先年、惜しくも亡くなったパトリス・シェローが演出したラシーヌの『フェードル』(ドミニック・ブラン主演)を取り上げ、製作過程を収めた映像を交えながら、その解釈と演出についての分析を行う。

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パリ第3大学より演劇研究科長を務められるジル・ドゥクレール教授をお迎えし、パトリス・シェロー演出の『フェードル』(ドミニック・ブラン主演)の映像をみながら、その解釈・演出について分析をします。ドゥクレール先生は演劇史、修辞学の専門家で、とくに17世紀演劇についての論考で目覚しい活動をなさっておられる研究家です。また、近年は演出美学についての論考も数多く発表され、とくに「古典の再読解」という観点から、シェローやメスギッシュの舞台に関する分析をなさっておられます。
 同時に、ドゥクレール先生ご自身、現在、パリ第3大学で若手の研究者育成にも手腕をふるっておられる、優れた教育者でもあります。
 日本にいてなかなか観る機会のないフランスの舞台の状況を理解するまたとない機会であると同時に、17世紀フランス演劇に対するきわめてオーソドックスかつ根本となる研究を土台とされるドゥクレール先生の今回のご発表は、舞台芸術と演劇研究双方に関わるものであり、若手研究者の皆さんにぜひ参加していただきたいと考えています。 

*1:1956年生まれ。現在、パリ第3大学教授。同大学演劇研究所長。専門は17世紀修辞学、演劇史。「情念と演劇性」、「ラシーヌにおけるレトリック性と演劇性」といった論考を発表し、とくに近年は舞台芸術における演出美学に関する研究に取り組み、パトリス・シェローやダニエル・メスギッシュといった演出家の舞台に関して、「古典の読み直し」という面からの考察を精力的に行っている。著作にIconographie théâtrale et Genres dramatique(2008)、Pascal Quignard ou la littérature démembrée par les muses(2011)、Reprise et Transmission. Autour du travail théâtral de Daniel Mesguich(2012)など。