日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

地点上演実験『トラディシオン/トライゾン』

http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/08/post_243.html
原作:ジャン・ジュネ(Jean Genet
翻訳・構成:宇野邦一
監修:三浦基
出演:安部聡子、山田せつ子
日時:2011年8月29日(月)〜9月4日(日)
場所:シアタートラム
料金:一般 1800円/当日 2000円、3枚綴りチケット5,000円(劇団のみ取扱い、枚数限定)
問いあわせ:地点 075-888-5343 info★chiten.org (★を@にかえてください)
※未就学児童はご入場いただけません。

安部聡子と山田せつ子のコラボレーションのためテキストとして考えたのは、あの繊細な挑発にみちた作品を残したジャン・ジュネの戯曲ではなく、「……という奇妙な単語」と題されたエセーのほうだ。
それはジュネの残したほとんど唯一の演劇論だったが、劇場とはどんな場所でなければならないか、舞台で響くのはどんな言葉であるべきか、実に演劇的に語っている。そこには、もうひとつの知られざる演劇が潜んでいるようだ。
しばしばジュネは、ひとの身振り(身体)と声(言葉)との間には深い断絶があることを指摘してもいる。これは演劇に深刻な問いを投げかける。
この奇妙なテキストを媒介に、ジュネの思いを引き受ける実験をしてもらいたい。演者にも観客にも深い注意を求める静かな試みだが、昨今の舞台芸術に対する大きな挑発となるはずだ。
翻訳・構成 宇野邦一