青年団国際演劇交流プロジェクト2009「演劇という芸術」「自分のこの手で」
http://www.komaba-agora.com/line_up/2009_11/pascal.html
作・演出:パスカル・ランベール(ジュヌビリエ国立演劇センター芸術監督)
出演:ルー・カステル(Lou Castel)……「演劇という芸術」
ケイト・モラン(Kate Moran)……「自分のこの手で」
共同製作:side one posthume théâtre アヌシー・ボンリュー国立舞台 ラ・メナジュリー・ド・ヴェール
日仏コーディネート:横山優
日時:2009年11月19日(木)〜23日(月・祝)
こまばアゴラ劇場
チケット:日時指定・全席自由・整理番号付
一般=3,000円 学生・シニア(65歳以上):2,000円
問い合わせ:青年団(オンライン予約あり) tel. 03-3469-9107
平田オリザとパスカル・ランベールの交際は、 私たちの2つの劇場の交際であり、 遠く隔たった場所で同じ1962年に生まれた2人の人間の交際であり、 まるでかけ離れた2つの言語と、その突然の翻訳、と同時に湧きおこる1つのパッション… つまり、「同時代の言葉」である。
パスカル・ランベールパリの北西、セーヌを渡った対岸の街ジュヌビリエは、マグレブ系と呼ばれるチェニジアやモロッコからの移民が多く住む、典型的なパリ郊外の住宅地である。 この街の中心部に位置するジュヌビリエ国立演劇センターは、赤い屋根が街のどこからでも見える市のシンボルとなっている。 この劇場は、長い伝統を誇るが、最近は少し低迷気味だったところに、一昨年、若き芸術監督(フランスでは、それほど若くはないのだが)パスカル・ランベールが就任した。劇場の内外装が一新され、新しくオープンしたカフェレストランは、昼時は多くの市民で賑わっている。もちろん年間プログラムも、新しい先鋭的なラインナップが組まれるようになった。 ランベール氏は以前より日本に関心が強く、京都に長期滞在した経験も持つ。芸術監督就任後、チェルフィッチュを招聘したり、青山真治監督を招いて映画を製作するなど、旺盛な日仏交流を行っている。 アゴラ劇場、青年団とは、一昨年のランベール氏の二人芝居『愛のはじまり』の上演に続いて、昨年はフェスティバルドートンヌ参加作品として『東京ノート』を秋に上演、そして今年は、私が一ヶ月以上ジュヌビリエに滞在して仏語版の『砂と兵隊』を制作、上演した。今回は、ランベール氏の代表的な短編を二本立てて上演するものだが、今後もアゴラ劇場とジュヌビリエ国立演劇センターは、緊密な連携をとって共同制作などを行っていく予定になっている。
平田オリザ