日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

青年団国際演劇交流プロジェクト2007「別れの唄(Chant d'Adieu)」

http://www.seinendan.org/jpn/info/info070211.html
作:平田オリザ
翻訳:ユタカ・マキノ
演出・美術:ロラン・グットマン (Laurent Gutmann)
出演:山内健司Kenji Yamauchi) 角舘玲奈(Reina Kakudate) 太田 宏(Hiroshi Ota)…以上青年団アドリアン・コシュティエ(Adrien Cauchetier) ブルーノ・フォルジェ(Bruno Forget) アニー・メルシエ(Annie Mercier) イヴ・ピニョー(Yves Pignot)カトリーヌ・ヴィナティエ(Catherine Vinatier)
2007年4月5日(木)〜8日(日)
東京公演 シアタートラム フランス語上演/日本語字幕付き
企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
共同制作:ティヨンヴィル=ロレーヌ国立演劇センター

これまでのフランスでの私の活動は、『東京ノート』『ソウル市民』など、過去に書かれた作品の仏訳台本が、フランス人の演出家によって上演されるというものでした。今回、初めて、ティヨンヴィル国立演劇センターの依頼で、新作を書き下ろすことになり、演出にも深く関わることになりました。
2004年に正式に執筆依頼を受けてから、戯曲の執筆、翻訳に1年。その後、演出家、翻訳者を交えての台詞の吟味、上演台本の完成、2006年夏の日本におけるプレ稽古。そして年末からフランスで稽古を開始し、足かけ4年の歳月を経て、1月21日にティヨンヴィル国立演劇センターで『別れの唄』は初日を迎えました。
この公演は、現在、フランス国内を巡演しており、30ステージ近くの上演を経て、日本での公演となります。5月にはフランスに戻り、伝統あるパリ東劇場での3週間の公演が待っています。
この作品には、青年団から3名の俳優が参加しています。そのうちの2名は、劇中では主にフランス語を話すために、1年以上にわたってフランス語の習得に努めてきました。制作、技術スタッフも、日仏のメンバーが協働で参画する新しいタイプのプロジェクトとなりました。
私自身は、このあと、ブザンソン国立演劇センターでの、日・仏・イラン3カ国合作の舞台制作、ベルギー王立劇場への新作書き下ろしと国際共同作業が続きます。ただ、そのすべてを日本の演劇ファンの皆さんにご覧いただけるわけではありません。その意味でも、ぜひ、この『別れの唄』をご覧いただければと思います。


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