日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

劇団黒テント「女中たち」(ジュネ作、立山ひろみ演出)

作:ジャン・ジュネ
翻訳:渡辺守章
演出:立山ひろみ
出演:横田桂子/森智恵子/本木幸世
日時:2006年10月30日(月)〜11月5日(日)
theatre iwato
お問い合わせ:劇団黒テント  03-5225-3634  btt★tokyo.email.ne.jp(★を@にかえてください)

「彼女たちの目は澄んでいる、なぜなら、毎晩毎晩、手淫して、お互いの中に、奥様に対する憎悪を洗いざらい、見境なしにぶちまけてしまっているからである。」(ジャン・ジュネ『女中たちの演じ方』より
今日はクレールが奥様役で、ソランジュがクレール役をやっています。奥様扮するクレールが、クレール
役のソランジュを罵倒します。それは彼女たちにとっての奥様の役割です。クレールが挑発し、ソランジュが奥様役のクレールの喉をしめようとする。するとふと目覚まし時計が鳴り響き、遊びの時間の終わりをつげます。ここまでの関係性は一瞬に終わりをつげ、彼女たちは二人ともそれぞれ自分の役に戻ります。
奥様は二人のことを愛していたかもしれない。でもよく二人を間違えた。どちらがどちらかわからなくなることがあった。二人はお互いを知りすぎて、まるで自分を見るようで辛かった。二人はお互いを愛していた。二人は奥様をどこかで愛してもいたかもしれない。それでも強く憎んでいた。