日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

太陽劇団「堤防の上の鼓手」

http://www.nntt.jac.go.jp/season/s125/s125.html
Théâtre du Soleil 太陽劇団(芸術監督=栗山民也)
作 :エレーヌ・シクスー  
翻訳 :松本伊瑳子
演出 :アリアーヌ・ムヌーシュキン
音楽 :ジャン=ジャック・ルメートル
主催 :新国立劇場 共催 :朝日新聞社
後援 :フランス大使館、助成:フランス外務省、フランス芸術文化活動協会
2001年9月7日(金)〜22日(土)
新国立劇場
チケット:8400円

■概要
パリ郊外、ヴァンセンヌの森に本拠を置く太陽劇団ーテアトル・デュ・ソレイユは、1964年に創設されて以来、ヨーロッパの新しい演劇の旗手として常に大きな注目を集めてきました。 長らく「伝説の劇団」として来日公演が待ち望まれていましたが、今年、ついに日本上陸が実現します。
太陽劇団を率いるアリアーヌ・ムヌーシュキンは日本に滞在するなど、アジアの舞台芸術に強い関心を寄せ「西洋のドラマトゥルギーを東洋の演劇手法で表現する」作品を作り続けてきました。 フランス革命に材を採った「1789」やシェイクスピア作品などは大きな演劇的事件として世界中に衝撃を与え、また演劇の枠を越えて絶大な支持を得ています。
今回上演される「堤防の上の鼓手」はこれまでの集大成とも言うべき作品で、太陽劇団が強く影響を受けてきたアジアの伝統芸能のエッセンスが色濃くしみわたっています。 なかでも日本の文楽の技法を取り入れつつ、俳優が黒子に操られながら人形として演じる、という驚くべき演出はムヌーシュキンの日本へのオマージュと言うべきもの。 人間であり、人形でもある、という何とも不思議な感覚から、新たな感動が立ち上がってきます。まさに2001年最大の話題作、これを観ずして演劇を語ることはできません。
■あらすじ
千年前の中国、領主カーンが治める国は真ん中を大河が貫いていて、堤防によって南北に分けられている。 河の北には工場や農村が広がり、労働者や農民が住んでいる。一方、南側の神殿や劇場などがある都市に住む人々は裕福だ。 しかし、まもなく洪水が起こり世界が終わってしまう、と占い師が予言し、カーンはこころを痛めている。 大河の北側か、南側か、どちらかの堤防を壊して犠牲にすれば、もう一方を救うことができるのだが、いったいどちらを犠牲にすればいいのか。 様々な人々の思惑が交錯し、多くの事件が起きる中、やがて洪水の訪れを告げる太鼓の音が鳴り響いてくる。