日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

SPAC「令嬢ジュリー(Mademoiselle Julie)」(ストリンドベリ作、フレデリック・フィスバック演出)

作:アウグスト・ストリンドベリ(August Strindberg)
翻訳:毛利三彌
演出:フレデリック・フィスバック(Frédéric Fisbach)
日程:2010年10月2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)各日14時開演
静岡芸術劇場

近代的な女性と男性の関係、雇用者と被雇用者の関係を、夢と現実とのはざまで描く『令嬢ジュリー』。近代の創成神話ともいえるこの作品を、2010年秋、いまフランス現代演劇で最も注目される演出家のひとりであるフレデリック・フィスバックを演出に迎え、SPAC新作として上演します。ストリンドベリはこの作品で、一人の女と一人の男の間のミクロな関係を通じて、家族という概念自体が破産しようしている社会――私たちがいまだに生きている社会――を描いています。フィスバックは、これまであまりにも語られることの少なかった、この作品の舞台をとりまく舞台外の状況、つまり祝祭を行う群衆に注目しようとしています。この有名なカップルを悲劇的袋小路に押し込んでいく群衆に声を与えることで、フィスバックはこの古典戯曲に新しい光を投げかけるでしょう。

恋の火遊び/令嬢ジュリー―ヨーハン・A・ストリンドベリ戯曲

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令嬢と召使 (笹部博司の演劇コレクション―ストリンドベリ編)

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