日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

ピエール・ギヨタを囲む国際シンポジウム「LANGAGE, CORPS,POLITIQUE (言語・肉体・政治)」

パネリスト:鵜飼哲氏(一橋大学)、宇野邦一氏(立教大学)、ミカエル・フェリエ氏(中央大学
日時:2005年5月25日(水) 18:30開始(18:00開場)
場所:青山学院大学 青山キャンパス総研ビル12階大会議
主催:青山学院大学フランス文学科

ピエール・ギヨタ(Pierre GUYOTAT)氏は、1940年生まれ。文壇の主流から外れたところで特異な主題と文体で独自の文学を紡ぎ出して来ましたが、近年ますます評価が高まっています。『五十万人の墓』や『エデン、エデン、エデン』がつとに邦訳されていますが、今回初めて来日を果された機会に、本学にお招きしました。パネリストとしては、鵜飼哲氏(一橋大学)、宇野邦一氏(立教大学)、ミカエル・フェリエ氏(中央大学)という、いずれも特に現代フランス文学の第一線で旺盛に活動されている著名人をお願いし、これに本学仏文科の専任待遇助教授フランソワ・ビゼが加わり、司会に当りました。パネリスト諸氏は、例えばギヨタ氏がアルジェリア戦争での性的暴力が解放戦線の側にもあったことを容赦なく描き出したこと、出来合いの言語で表現できない事柄を表現するための苦闘、ワグナーのライトモチーフの回帰を思わせるその文体の音楽性、などについて熱心に語られました。使用言語はフランス語および日本語で同時通訳付き。予想を上回る盛況で、半数近くが学外からの参加者で、日本におけるフランス文学という枠を越えた、画期的出来事になりました。
(「AGUニューズ第28号」、2005年8~10月号、p.9より転載)
http://www.aoyama.ac.jp/agunews/pdf/028.pdf