日仏演劇協会 公式ブログ

日仏演劇協会公式ブログ le blog officiel de la Société Franco-Japonaise de Théâtre

「ミルピエ 〜パリ・オペラ座に挑んだ男〜」

http://www.transformer.co.jp/m/millepied/
http://www.bunkamura.co.jp/cinema/lineup/16_reset.html

12/23(金・祝)よりロードショー
長年に渡り世界最高峰の芸術を提供し続けてきたバレエの殿堂“パリ・オペラ座”。20年近く芸術監督を務めたブリジット・ルフェーヴルの退任後、ニコラ・ル・リッシュ、マニュエル・ルグリら錚々たる有力候補を押しのけ、史上最年少でパリ・オペラ座の芸術監督に大抜擢されたのは、映画『ブラック・スワン』の振付師であり、女優ナタリー・ポートマンの夫として知られるバンジャマン・ミルピエだった。本作はミルピエが芸術監督として手掛ける新作「クリア、ラウド、ブライト、フォワード」完成までの40日間に密着し、公式プロデュース作品でしか成しえないオペラ座の貴重なバックステージを、スタイリッシュかつ圧巻の映像美で描いていく。階級制度を否定し、エトワールではなく若手ダンサーたちからメンバーを選抜、長い歴史の中で初めて黒人ハーフダンサーを主役に抜擢するなど、伝統ある名門に大胆な変化をもたらしていくミルピエだったが、彼の異端ともいえる挑戦は周囲との軋轢を生み、さらにダンサーの怪我、ストライキや衣装の不具合など次々にトラブルが襲い掛かる。果たして公演は無事に初日を迎えられるのだろうか──?

出演ダンサーはレオノール・ボラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェなど"パリ・オペラ座"の次世代を担うスターたち。スローモーションを多用したダンサーたちのエレガントで躍動的な動きは、他のドキュメンタリーを圧倒するほどに美しく、観る者を魅了する。ミルピエとともに公演を作り上げるのは、ビョークシガー・ロス、アノーニとのコラボレートで知られるピアニストのニコ・マーリーや、レディー・ガガとのタッグで知られるアヴァンギャルドな気鋭ファッションデザイナー、イリス・ヴァン・ヘルペン。映像はミルピエやダンサーだけではなく、共に公演を創り上げるクリエイターやスタッフ達の姿も丹念に追っていく。クリエイティブへの深い敬意と愛情が込められた本作は、バレエファンのみならず、創作を愛する多くの人々の心に深く響くことだろう。

監督ティエリー・デメジエール/アルバン・トゥルレー キャストバンジャマン・ミルピエ、レオノール・ボラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェ、アクセル・イーボ、エレオノール・ゲリノー、レティツィア・ガローニ、マリオン・バルボー、オーレリー・デュポンほか

<公演参加クリエイター>
音楽:ニコ・マーリー「拘束のドローイング」、衣装:イリス・ヴァン・ヘルペン、指揮:マキシム・パスカル作品情報2015/フランス/114分/シネスコ受賞
ノミネート第15回トライベッカ映画祭正式出品配給トランスフォーマー